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「自然」という幻想(文庫)
岸由二/小宮繁/エマ・マリス

¥1320(税込)

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自然を「元来の姿」に戻そうとしてきた自然保護活動。
外来種を徹底的に駆除、手つかずの自然から人間を遠ざけ、人工物を撤去……。
しかし、それで本当に、地球の自然が守れるのか?
著者は「手つかずの自然こそ至高、自然を元の姿に戻すべき」というこの価値観が、
じつはアメリカでつくり出された「カルト」であり、科学的にも、費用対効果からも、
実現不可能な幻想であると、世界各地の実例から示していく。
自然を「かくあるべし」と限定してきた過去の自然保護のあり方を批判し、
自然をもっと多面的なものととらえ直して、多様な現実的目標設定の下で
自然を創り出す「多自然ガーデニング」を提案する。

<目次より>
第1章 自然を「もとの姿に戻す」ことは可能か
第2章 「手つかずの自然」を崇拝する文化の来歴
第3章「原始の森」という幻想
第4章 再野生化で自然を増やせ
第5章 温暖化による生物の移動を手伝う
第6章 外来種を好きになる
第7章 外来種の交じった生態系の利点
第8章 生態系の回復か、設計か?
第9章 どこでだって自然保護はできる
第 10 章 自然保護はこれから何をめざせばいいか

「昔に戻す」以外の自然保護の目標を議論する
多様な目標を土地ごとに設定しコストも考慮しよう

エマ・マリス(著)
サイエンスライター。自然、人々、食べ物、言語、書籍、映画などについて執筆。数年間記者として勤務していたネイチャー誌のほか、ナショナルジオグラフィック、ニューヨークタイムス、ワイヤード、グリスト、スレート、オンアースなどの雑誌・新聞に寄稿している。ワシントン州シアトル出身、オレゴン州クラマスフォールズ在住。

岸由二(翻訳)
慶應義塾大学名誉教授。生態学専攻。NPO法人代表として、鶴見川流域や神奈川県三浦市小網代の谷で〈流域思考〉の都市再生・環境保全を推進。著書に『自然へのまなざし』(紀伊國屋書店)、『利己的遺伝子の小革命』(八坂書房)、『「奇跡の自然」の守りかた』(ちくまプリマー新書)、『「流域地図」の作り方」(ちくまプリマー新書)』など。訳書にドーキンス『利己的な遺伝子』(共訳、紀伊國屋書店)、ソベル『足もとの自然から始めよう』(日経BP)、スヒルトハウゼン『都市で進化する生物たち』(小宮繁と共訳、草思社)など。 鶴見川流域水委員会委員。

小宮繁(翻訳)
翻訳家。慶應義塾大学文学研究科博士課程単位取得退学(英米文学専攻)。専門は20世紀イギリス文学。2012年3月より、慶應義塾大学日吉キャンパスにおいて、雑木林再生・水循環回復に取り組む非営利団体、日吉丸の会の代表をつとめている。訳書にステージャ『10万年の未来地球史』(岸由二監修、日経BP)。スヒルトハウゼン『都市で進化する生物たち』(岸由二と共訳、草思社)。

出版社: 草思社
サイズ:382ページ
発行年月:2021/4/5

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